「社会」という単語は19世紀になってから。元は「世間」「浮き世」
本を読んでいて気になった語があったので辞書で調べていました。
「社会」という単語です。
この「社会」という語は日本では19世紀に入ってから出てきた語で、元々は「世間」とか「浮き世」とかいう概念しかなかったのだそう。
なんとなく「社会」っていう言葉に苦手意識を持っている私は「浮き世」の方がよくない?と思ってしまった。
「浮き世」というと何でか椎名林檎が浮かんできてしまいますが、堅苦しくなくていいと思うんですよね。
なんといっていいのか、「社会」という言葉にブラックなイメージがつきすぎてしまったというか。
この「前の言い方の方が良くない?」と思う事が最近はよくあります。
以前もこのようなブログを書きました。
明治時代とかそこらへんの書物を読むと「社會」(中国からやってきた言葉)という言葉が使われています。
そのあとに英語の「society」が入ってきて、社會が訳語としてして使われるようになり、「社会」に変遷していったということになります。
明治前後の〝一般的に有名な〟作家や医者などの文章を読んでいると、当時の人は西欧から入ってくる文化や思想などを喜んで素直に取り入れていることがわかります。
しかしながらそれと同時に日本に元々あったものを簡単に捨て去っていっているような感じもする。
そして、その見向きもされず捨て去られたものが、時を経て外国人に注目されることによって、日本人自身は価値のあるものだと認識するという事態が度々起こっているという皮肉。
日本に住んでいる人自身で、もう一度古来からの日本の文化を知ることが、今後必要になってくるのではないかと感じているこの頃です。