とある女の日常のあれこれ

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『ムジカ』の邪血 約ネバ8話 漫画未読者の感想

 


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約束のネバーランド二期8話を見終わりました。

 

 

今回明らかになった、ムジカとソンジュの超特異体質について。

この二人は他の鬼とは違って、人間を食べなくてもその姿と知能を維持できるため、生まれてから一度も人間を食べたことがない。

 

さらに自分の血を他の鬼に分け与えることで、分け与えた鬼たちもその体質を手に入れることができるという、救世主的な力のおかげでいくつかの鬼の集落を飢えから救ったという。

 

しかし、その噂を聞きつけた王や貴族たちが彼女らを捕らえ、その血を持つ全員を食い殺した。

 

とのこと。

この話を聞いて、私はこのパターンのやつか・・とすぐにわかりました。

ソンジュとムジカは権力者にとって都合の悪いものを持っていたため、その身を追われることになったというわけですね。

 

しかも、いくつもの村を救った救世主であるはずなのに、今では『邪血』というレッテルを貼られてしまっている。

 

 

これはアニメの世界だけではなく現実世界でも繰り返し繰り返し起こっていること。

何で全体の幸せを考えるものよりも、私利私欲を優先させるものの方の力が強いのか・・・。本当にこれについては考えさせられます。

 

 

 

 

エマはそんな素晴らしい力があるのになぜ王や貴族たちがムジカの仲間を食ってしまったのかがわからない。

それは「ムジカの力を恐れたから」とノーマン。

 

レイも直観的にわかったようで「邪魔だったから」とエマに教えます。

「支配者側からすれば農園による人間の供給を握れば、いつ誰にどれだけ肉を与えるかで意図的な格差をつくれる」

「よりこの世界を好きに支配できるだろう?」

「だから捕らえて殺して独占した。そういうことじゃね?」

 

現実世界の支配構造もこんなもんだと私は思っているので、なんか胸が熱くなるような苦しくなるようなそんな回であった。

 

エマは本当に善良なので、その考え方が理解できていない。

そこにノーマンが

「別に驚くことじゃない」

「みんな私利私欲で動いている」

「誰もがエマみたいに優しい気持ちで考えるわけじゃないんだよ」

と告げます。

 

エマが自分の理想に忠実であるのに対して、ノーマンやレイは現実的で、守れるものだけは確実に守ろうといった、保守的な考え方をしていると思います。

更に自分を犠牲にして他を救うという自己犠牲の精神が二人にはある。

そう考えると、何が何でも自分の考えを貫き通し、全部を守りたいエマはいい意味で強情であるとも言えるかもしれない。

でもそうなると、全員助かるか、全員死ぬかという賭け的な感じになってしまうのかなと私は思う。そんなエマが好きだけど。

 

シーズン1の時にも、ノーマンにもレイにも子供たちを連れて逃げるのは無理だと言われたのに、みんな連れていくという意志をエマは貫き通した。

 

 

まだ農園にいる時は、ノーマンはエマの考えを尊重して、実際にエマの願いが叶うように動いていましたが、今回は何か違う。

エマが鬼を絶滅させたくないのに対して、ノーマンは皆殺しを計画している。

「管理している鬼だけ権力の座からおろせば」とエマが言うとノーマンが「だめなんだよエマ」と遮る。

「そもそも人間もそうじゃないか」と・・・。

 

これには何も言えなくなってしまいますね。

 

しかもノーマンの情報によると、ミネルバさんはじめ、支援者はみんな殺されたとのこと。しかも鬼ではなく人間に。

これには視聴者の私も驚いた。徹底されている。

支配構造が完全にガチガチに固められていて、どこからも壊すことはできないといった状態になっているのがわかる。

 

〝鬼も人間も自分たちの利益のためならどんな残虐なこともできる〟

↑これは現実社会に向けてのメッセージでもあるのではないでしょうか?

 

 

ソンジュとムジカは1話から登場しとても謎でしたが、今回でその実態がわかり、モヤっとしていたイメージがはっきりとしてきたような気がします。

ソンジュとムジカの事を知ってからエンディングを見ると、なんだか切なくなるような温かくなるような、以前とは感じ方が変わってきます。

 

 

 

 

シーズン2のレイはどんな時でもエマの気持ちを尊重していて、すごく頼りがいがある。包容力と安心感があって頼もしい。

逆にノーマンは以前とは違い、たぶん何か焦りがあるせいで、エマの要求をのむ余裕がないように見えます。

正直ノーマンの仲間たちは事情があったとしても、あの感じはやっぱり好きにはなれない。

 

 

この先困難すぎてどうやって現状を切り開くのかが全然見えません。

次回の放送を待つのみです。