とある女の日常のあれこれ

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『君の名は。』実は四葉も入れ替わりを経験している話

 

2016年に公開され大ヒットした『君の名は。』は主人公の三葉と瀧が入れ替わりを起こす物語ですが、三葉の妹である四葉も実は入れ替わりを経験しています。

 

 

映画の中ではそのような描写はないのですが、君の名は。Another Side:Earthboundという本の中でその様子が書かれています。

 

こちらの本では映画の中では描かれていない瀧、勅使河原、四葉、宮水俊樹(三葉と四葉の父)の四人の詳細なストーリーが書かれています。

細かい心の描写などがあり君の名は。をより深く観ることができるようになります。

 

四葉はその四つに分けられたストーリーの中で三番目に出てくるのですが、そこで四葉の入れ替わりの様子が書かれているのです。

 

 

映画よりもさらに生々しさがあり、このキャラクターは心の中ではこう思っていたのかということがわかる。

そして何よりも映画とはまた違った神秘的なものを強く感じられます

 

 

以下本のネタバレ含みます。

 

 

 

 

 

 

三葉は東京の男子高校生と入れ替わりを起こしますが、四葉が入れ替わりを起こすのは宮水家の遠い遠い先祖になります。

 

 

きっかけは四葉が自分の口噛み酒を飲んでしまったから。

四葉は米を噛んで酒にるなんてことを信じていなかったのですが、それを確かめてみる為になめてみることにしたのです。

 

まだお酒にはなっていない状態のものなので、まずかったようでその後は念入りにうがいをし、フリスクをバリバリと噛んでいます。

 

一見何事もなかったかのように見えるのですが、その後に始まるお神楽の稽古を祖母から教わっている時に異変が起きる。

 

 

意識がなくなり再び意識が戻った時に自分がいた場所は、なじみのある神殿ではなく、別の知らない神殿。

 

 

四葉はこの時に自分の遠い遠い祖先と入れ替わっていたのです。

このストーリーがすごく神秘的で、自分の文章でこのブログで表現をするのには限界があるのでただただ本を読むことをおすすめします。

 

 

 

四葉はこの入れ替わり中に先祖のお神楽の本来の振り付けを身に着けることになる。

四葉の意識が現代の自分の中に戻ってきたときに、祖母が教えたことのない舞を踊っていたので、祖母は昔を懐かしく思い寂しそうな表情をするのですが、四葉が祖母に「私がいますよ」という言葉かけます。

 

これは四葉の口から出た言葉ですが、遠い祖先の言葉ということになるでしょう。

 

 

なんとなく夢なのか現実なのかわからないような寂しさがあったりもするし、だからこそ神秘的に感じられるのでもありますが、四葉は自分の身体に戻ってきた時点でその出来事はすべて忘れ去っています。

 

しかし舞や先祖の言葉などはまだ余韻として残っていたということになります。

 

 

宮水家は先祖代々入れ替わりを起こしているという話は映画の中でも出てきていますが、実際に三葉以外の人物が入れ替わりを経験している様子を見てみると、三葉だけが特別なのではなく、先祖代々それぞれが意味のある入れ替わりを経験していたのだなということがわかります。

 

四葉の意識が落ちていく中で体感する『宇宙』というものの表現が、今までに見聞きしたことのないような表現で、私は本を読んでいてなんとも不思議な気持ちになりました。

 

 

アナザーサイドのそれぞれの話は一人一人が一本の映画にできるんじゃないかと思うほど内容が深く濃いです。

 

たまに読みたくなる本です。